「棚に上げる」の意味・由来・例文をわかりやすく解説【慣用句】
「棚に上げる」という言葉の意味や使い方について、あなたは正確に理解していますか?自分の都合の悪いことや責任を一時的に放置する、という意味で使われる慣用句です。この記事では、「棚に上げる」の詳しい意味から、その由来、具体的な例文、さらには誤用しやすいポイントまで、わかりやすく解説します。
「棚に上げる」の意味
「棚に上げる」とは、自分の都合の悪い事柄や、果たすべき責任、あるいは直面している問題などを、一時的に脇に置いて関わらないようにすること、放置しておくことを意味する慣用句です。文字通り、物を棚の上にしまって見えないようにする様子から来ており、問題を先送りしたり、見て見ぬふりをしたりする際に使われます。完全に忘れてしまうのではなく、一時的に手を付けずに置いておくというニュアンスが強いのが特徴です。
由来・語源
「棚に上げる」の由来は、ごく日常的な行為にあります。昔の商店や家庭では、すぐに使うわけではないものや、一時的にしまっておきたいものを、手が届きにくい棚の上などに置いていました。そうすることで、それらの品物は当面の間、人目につくこともなく、邪魔にもならない状態になります。この「一時的に物をしまって、触れないでおく」という行為が転じて、自分の責任や不都合な事実から一時的に目を背け、問題解決を先送りする様子を表す慣用句として使われるようになりました。
使い方・例文
思わずクスッとくる例文
彼女は週末のデートのために筋トレすると意気込んでいたが、結局は美味しいスイーツを「ダイエットは棚に上げる!」と言って頬張っていた。
解説:ダイエットという目標を一時的に忘れ、欲望のままにスイーツを楽しんでいる様子がわかります。
「明日のプレゼン準備は完璧!」と言っていたが、実際は今日の飲み会を優先して、資料作成はすっかり棚に上げてしまった。
解説:本来の義務であるプレゼン準備を後回しにして、飲み会を楽しむ姿がコミカルに描かれています。
ビジネス・日常での活用シーン
日常会話では、自分のやるべきことや約束を一時的に先送りする際に使われます。例えば、子どもの夏休みの宿題が終わっていないのに、「まだ時間があるから」と問題を棚に上げて遊び続けている親子の会話や、友人が自分の悪い点を指摘されても「それはまた別の話」と都合よく棚に上げる様子などが考えられます。ビジネスシーンでは、難しい課題や責任を一時的に保留にし、目の前の簡単な作業から片付けようとする際などにも使われることがあります。
誤用しやすいポイント
「棚に上げる」という言葉は、しばしば「物事を褒め称える」「大切に保管する」「取り上げる」といったポジティブな意味で誤解されることがあります。しかし、この慣用句は、自分の都合の悪い事柄や責任から一時的に目を背け、問題を放置する、というネガティブなニュアンスを含んでいます。何かを高く評価したり、積極的に取り組んだりする意味では使えません。あくまで、問題解決を先延ばしにする、見て見ぬふりをする、といった文脈で用いるのが適切です。
対義語・類義語
- 対義語:問題に取り組む、責任を負う、直視する
- 類義語:問題を先送りする、放置する、見て見ぬふりをする、お蔵入りにする
よくある質問
Q. 「棚に上げる」の正しい意味を一言で教えてください。
A. 自分の都合の悪い事柄や責任を、一時的に脇に置くことです。
Q. どんな場面で使いますか?
A. 自分の責任や義務を後回しにする時、不都合な事実を一時的に無視する時など、ネガティブな文脈で使われます。
Q. よくある誤用・誤解は?
A. 物事を褒め称えたり、大事に扱ったりする意味だと誤解されがちですが、実際は問題を一時的に放置する意味です。