「言語道断」の意味・由来・例文をわかりやすく解説【四字熟語】
ニュースや日常の会話で耳にする「言語道断」という言葉ですが、正しく使えているでしょうか。「あまりにもひどい」という強い非難を込めるときに使われる四字熟語です。本記事では、言葉の意味や語源、具体的な使い方まで詳しく解説します。
「言語道断」の意味
言語道断(ごんごどうだん)とは、あまりにもひどすぎて言葉で言い表せないことや、呆れ果てて言うべき言葉も見つからない様子を表す四字熟語です。「言語」は口に出す言葉、「道断」は言うための手段や道筋が断たれることを意味します。元々は「言葉で表現できないほど素晴らしい」という意味でしたが、現代では常識外れの行動や悪事に対して強い怒りや呆れを含めて非難する際にのみ使われます。
由来・語源
この言葉のルーツは古代インドの仏教にあります。本来は、仏の悟りや教えの根幹にある究極の真理は深遠であり、人間の言葉で説明する手段(道)が絶たれている(断)ことを表す称賛の表現でした。仏教の世界では「言葉を超えた尊いもの」を意味していたのです。しかし時代が下るにつれて、中世以降の日本で「言葉で表せないほど酷い」「呆れて開いた口が塞がらない」といった正反対の悪い意味で使われるようになり、現代のニュアンスが定着しました。
使い方・例文
思わずクスッとくる例文
「ダイエット中だから」と一口だけもらったケーキを、気づけばホールごと完食していた妹の行いは言語道断だ。
少しだけと言いながら全部食べてしまう食い意地には、怒りを通り越して言葉を失ってしまいますね。身内の身勝手すぎる行動に対するツッコミとして使えます。
「明日から本気出す」と言い続けて早5年。自分の意志の弱さは言語道断と言わざるを得ない。
他人の悪事だけでなく、自分自身の度し難い怠惰さに対して呆れ果てたときにも、このようにセルフツッコミとして表現できます。
ビジネス・日常での活用シーン
日常では、マナー違反や約束を平気で破る人に対して強く抗議するときに使います。ビジネスシーンでは、顧客の個人情報を流出させたり、不正行為を行ったりした不祥事に対して「言語道断の不始末」と厳しく追究する場面で用いられます。相手の言動が社会通念から大きく外れており、弁解の余地もないほど酷い事態を指摘する際に効果的な言葉です。
誤用しやすいポイント
「言語同断」と漢字を間違えるミスが多く見られます。「道」を「同」と書くのは誤用なので気をつけましょう。また、「言語道断に素晴らしい成果だ」のように褒め言葉として使うのも現代では誤解を招きます。古くは仏の教えを称える言葉でしたが、現在の日本語では100%悪い事態に対して使われます。良い意味で使うと不自然になるため注意してください。
対義語・類義語
- 類義語:「論外(ろんがい)」議論する価値すらないほど酷いこと。「開いた口が塞がらない(あいたくちがふさがらない)」呆れて言葉が出ない様子。
- 対義語:「言語絶妙(げんごぜつみょう)」言葉で言い表せないほど素晴らしいこと。「称賛至極(しょうさんしごく)」この上なく褒め称えること。
よくある質問
Q. 「言語道断」の正しい意味を一言で教えてください。
A. 言葉にならないほど酷く、呆れて開いた口が塞がらない様子。
Q. どんな場面で使いますか?
A. 常識はずれな行動やマナー違反、ビジネスでの重大な不祥事など、強く非難したい場面で使います。
Q. よくある誤用・誤解は?
A. 「言語同断」という漢字の間違いや、現代において褒め言葉として使ってしまう誤用が挙げられます。