「顔を立てる」の意味・由来・例文をわかりやすく解説【慣用句】
「顔を立てる」という言葉を耳にしたことはあっても、具体的な使い方や正確な意味に自信がない方もいるのではないでしょうか。この記事では、意味や語源、ビジネスシーンでの使い方まで分かりやすく解説します。
「顔を立てる」の意味
「顔を立てる」とは、相手の世間体や立場、名誉を傷つけないように配慮し、その人の評価を保つことを意味します。慣用句での「顔」は個人の顔面ではなく、世間に対する立場や名誉を表します。例えば、上司の意見を尊重してその通りに行動したり、他人のミスを大ごとにせず収めたりする場面で使われます。相手に恥をかかせず、その人の誇りやメンツを守る配慮を指す言葉です。
「顔を立てる」の由来・語源
詳しい発祥の時期や古典は分かっていませんが、日本語では古くから「顔」という部位を、その人の立場や世間体、名誉の象徴として扱ってきました。「立てる」には、物事を成り立たせる、維持するという意味があります。つまり「相手の立場や名誉を崩さずに保たせる」という考え方から「顔を立てる」という慣用句が生まれました。相手を思いやり、人間関係を円滑に保とうとする文化から生まれた表現です。
「顔を立てる」の使い方・例文
思わずクスッとくる例文
父のメンツを守るため、本当は仕掛けを知っていた手品に『すごーい!』と大げさに驚き、顔を立ててあげた。
※例文は、使い方を示すための創作です。
妻の手料理が少し焦げていたが、料理上手を自負する彼女の顔を立てるために『この香ばしさが最高だね』と笑顔で完食した。
相手のプライドや立場を傷つけないよう、あえて大人な対応をとるユーモラスな場面でも使われます。
ビジネス・日常での活用シーン
ビジネスでは、取引先や上司のメンツを守る場面でよく使われます。例えば、会議で上司の提案にさりげなく補足して通したり、成果が出た際に『〇〇部長のご指導のおかげです』と相手の顔を立てたりします。日常生活でも、親戚の集まりで年長者の意見を優先するなど、円滑な関係作りに活用されます。
「顔を立てる」で
「顔を立てる」を「相手を持ち上げてお世辞を言うこと」や「自分の存在感をアピールすること」と誤解する人がいます。しかし、この言葉は単にお辞儀やお世辞をすることではなく、相手の立場や誇りを傷つけない配慮を指します。また、自分のために『私の顔を立てろ』と使うと相手に強圧的な印象を与えるため注意が必要です。
「顔を立てる」の対義語・類義語
- 類義語:「花を持たせる(相手に手柄や名誉を譲ること)」「メンツを保つ」
- 対義語:「顔をつぶす(相手の立場や名誉を傷つけること)」「泥を塗る」
よくある質問
Q. 「顔を立てる」の正しい意味を一言で教えてください。
A. 相手の立場や体面を傷つけないよう配慮すること。
Q. どんな場面で使いますか?
A. 上司や取引先、年長者などの立場やメンツを保つため、一歩引いて配慮する場面で使います。